MATH-RT - 2026/9/22の論文26本

31:04 26本の論文

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紹介した論文

  1. 1. Base change and the Mackey formula in Deligne--Lusztig theory 2609.22331v1
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    1本目は、ショーン・コトナーさんによる、「Base change and the Mackey formula in Deligne--Lusztig theory」(ドリーニュ・ルスティグ理論における底変換とマッキー公式)、です。 この論文は、有限体上の連結簡約群におけるマッキー公式が常に成り立つことを、概念的なアプローチで証明したものです。マッキー公式は、二つのルスティグ誘導のペアリングを制御する非常に重要な命題なのですが、実はその一般性が長年の未解決問題となっていました。これまでの証明は、特定のケースに限定されていたり、コンピューターによる膨大な計算に頼っていたりと、かなり断片的な状態だったんです。 そこで著者は、グローバーマン対応を用いた底変換という戦略を採りました。これは、ある体の上の群の表現論を、より大きな拡大体上の群の表現論に関連付けるというアイデアです。十分に大きな素数次の拡大体において、ルスティグ誘導がグローバーマン対応の変種と可換であることを証明しました。 これにより、問題を底体が十分に大きい場合に帰着させることができ、先行研究の結果と組み合わせることで、すべてのケースで公式が成り立つことを完結させました。個別のケースを泥臭く計算するのではなく、構造的な性質からスマートに解決した点に、研究者としての強いこだわりを感じますね。
  2. 2. From $\tau$-tilting to $\tau_2$-tilting via splitting tilting triples 2609.22989v1
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    2本目は、ジョンユアン・ワンさん、ハイチェン・ジャンさん、ティウェイ・ジャオさんによる、「From tau-tilting to tau-2-tilting via splitting tilting triples」(分裂ティルティング三つ組によるタウ・ティルティングからタウ2・ティルティングへ)、です。 この論文では、表現論におけるタウ・ティルティング加群とシルティング複体の関係を深く掘り下げています。特に、分裂ティルティング三つ組という仕組みを使って、タウ・ティルティング加群からタウ2・ティルティング加群をどうやって作り出すかという点に注目しています。 もともとペンさんという方が、遺伝代数におけるティルティング加群からタウ2・ティルティング加群を作る方法を提案していましたが、著者たちはこれをより広い範囲の有限次元代数へと拡張しようと試みました。導来圏の視点から、2項シルティング複体の右変異を行うことで3項シルティング複体を導き出すというアプローチをとっています。 結果として、特定の条件を満たせばタウ2・ティルティング加群を構成できることを証明し、その自己準同型環が具体的な三角行列代数として表されることを明らかにしました。単なる理論的な証明だけでなく、有界クィバー代数を用いた具体例まで示していて、構成した加群がタウ・ティルティングではなく、しっかりタウ2・ティルティングになっていることを証明している点に、非常に丁寧な議論がなされていると感じます。
  3. 3. Maximal proper extremal subset in the crystal basis of a finite-dimensional irreducible module 2609.23078v1
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    3本目は、ヨウ・ジョウさんによる、「Maximal proper proper extremal subset in the crystal basis of a finite-dimensional irreducible module」(有限次元既約加群の結晶基底における極大真極値部分集合)、です。 この論文では、有限型の量子群における有限次元既約加群の結晶基底という、非常に複雑な構造に切り込んでいます。特に、デマジュール結晶を一般化した極値部分集合という概念に注目し、その全体的な構造を明らかにしようとしています。 著者は、結晶基底の中に唯一の極大真極値部分集合が存在することを証明しました。そのために、ヴェイユ群の最長元を用いて定義されるチェック演算子という道具を導入しています。この演算子を使って、極大真極値部分集合に含まれない要素をうまく特徴づけているのが鮮やかですね。 さらに、特定の特別な要素からカシワラ演算子を繰り返し適用して得られる要素の集合が、この極大真極値部分集合の補集合になるという大胆な予想を立てています。そして、リー代数がタイプエーの場合に、この予想が正しいことを証明しました。 証明の過程では、プラクティックモノイドや半標準ヤングタブロー、そしてグリー不変量といった組み合わせ論的な手法が駆使されています。単なる代数的な計算に留まらず、単語の中の増加部分列や減少部分列を丁寧に分析して結論を導き出すアプローチには、組み合わせ論的な執念のようなものを感じます。
  4. 4. Quantum Satake in Type A: The General and Generic Case 2609.23253v1
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    4本目は、ベン・エリアスさんとコッパラ・フィリップ・トーマスさんによる、「Quantum Satake in Type A: The General and Generic Case」(タイプエーにおける量子サタケ:一般およびジェネリックなケース)、です。 この論文では、量子群の表現から作られるカテゴリーと、変形された特異ソエル双モジュールのカテゴリーとの間に、ある種の同値性が成り立つことを証明しています。もともと幾何学的サタケ同値という、リー代数の表現論とアフィン・グラスマン上のパーバース層を結びつける有名な理論がありましたが、それを代数的に再解釈し、さらに量子版へと発展させようという試みが続いていました。でも、これまで証明されていたのはごく一部のケースだけで、タイプエーの全般的な証明には十二年もの空白期間があったんです。 著者たちは、ウェブと呼ばれる図式的な表現を用いて、複雑な関係性を丁寧に整理しました。特に、デマジュール演算子を使った計算を積み重ねて、ウェブのルールが正しく保存されることを検証しています。単に計算をこなすだけでなく、ダイキン図形の回転対称性をうまく利用するために変数を変換させるなど、非常に巧妙な戦略を立てていますね。この結果、長年の懸案だった量子サタケ同値が、一般のタイプエーにおいて厳密に証明されました。
  5. 5. Sign components of diagonal superspace coinvariants 2609.23297v1
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    5本目は、ニコル・ゴンザレスさんとジョン・レントファーさんとハンナ・ムラルチクさんによる、「Sign components of diagonal superspace coinvariants」(対角超空間コインバリアントの符号成分)、です。 この論文では、ボゾンとフェルミオンを組み合わせた特殊なコインバリアント環という、かなりエキゾチックな構造を研究しています。具体的には、この環の符号成分という部分に注目して、以前から予想されていた数や性質が本当に正しいのかを検証しています。 面白いのが、ハイマンさんの有名な演算子定理に頼らずに、調和空間という考え方を使って真っ向から証明を試みている点です。著者の皆さんは、調和的な要素を具体的に作り出すことで、この超空間の構造を明らかにしました。その結果、この成分の次元がリトル・シュレーダー数になるというベルジュロンさんの予想を証明することに成功しています。組み合わせ論的な数と、こんなに複雑な代数構造がピタリと一致する瞬間は、本当に快感ですね。 さらに、この研究は結び目理論にも繋がっています。トーラス結び目のホバノフ・ロザンスキー・ホモロジーという高度な概念のポアンカレ級数が、この環のヒルベルト級数から導き出せることが分かりました。代数的な計算が、結び目の形という幾何学的な性質を解き明かす鍵になるなんて、とてもワクワクする展開です。
  6. 6. Local theta correspondence and generalized Shalika models 2609.23349v1
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    6本目は、チョン・ジャンさんによる、「Local theta correspondence and generalized Shalika models」(局所テータ対応と一般化シャリカモデル)、です。 この論文では、等ランクのタイプツー双対ペアにおける局所テータ対応の下で、一般化シャリカモデルがどのように振る舞うかを探究しています。もともとは、特定のケースでシャリカモデルと線形モデルの関係を明らかにしたガンの結果を、より広い設定に一般化したいという動機から研究が始まりました。 具体的には、標数ゼロの非アルキメデス局所体上の一般線形群からなる還元的双対ペアに注目しています。表現のコインバリアント空間であるこれらのモデルが、テータリフトを通じてグループ間でどう移り変わるかを突き止めるのが核心的な問題です。 そのアプローチとして、ヴェイユ表現やねじれジャケモジュールの研究が活用されています。シュレディンガーモデルや部分フーリエ変換、そしてクドラによる正規化ジャケモジュールのろ過といった高度な手法を駆使して解析を進めており、その緻密な構成には圧倒されますね。 結論として、ある表現の一般化シャリカモデルの空間と、そのテータリフトの空間との間に同型性が成り立つことを証明しました。さらに、表現がジェネリックであるという仮定の下では、モデルをより還元的な部分群へ移せることが示され、最終的に一般線形群の放物部分群を含む同型へと導かれています。退化ホイッタカーモデルの挙動をここまで詳細に記述した、非常に包括的な研究と言えます。
  7. 7. Transferred $L_\infty$-structures and a classification of binary brackets for finite-dimensional skew-gentle algebras 2609.23527v1
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    7本目は、ズシュ・リさん、リユ・リュウさん、リンチャオ・メンさんによる、「Transferred L無限大-structures and a classification of binary brackets for finite-dimensional skew-gentle algebras」(有限次元スキュー・ジェントル代数に対する転送されたエル無限大構造と二項ブラケットの分類)、です。 この論文では、有限次元のスキュー・ジェントル代数という、ちょっと特殊な構造を持つ代数に注目しています。研究チームは、この代数のコチェイン複体に、転送されたエル無限大構造という高度な数学的枠組みを構築しました。特に、二項演算であるエルの2について、すべての次数で基底レベルの具体的な公式を導き出しています。数式をただ提示するだけでなく、実際に計算可能な形まで落とし込んでいる点に、実用的な執念のようなものを感じますね。 さらに、エーエヌ型のスキュー・ジェントル代数におけるホッホシルト微分次数付きリー代数が、ホモトピー可換であり、したがってエル無限大形式的であることを証明しました。一方で、二重数のようなケースでは形式的ではないという先行研究の結果と対比させており、ここから形式性の一般的な分類問題という、より大きな問いへと議論を展開させています。一見複雑な代数構造の中から、形式性という本質的な性質をあぶり出そうとするアプローチが非常に鮮やかです。
  8. 8. Affine Harish-Chandra center in positive characteristic 2609.23560v1
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    8本目は、ガーバー・ディロンさんとイヴァン・ロゼフさんによる、「Affine Harish-Chandra center in positive characteristic」(正標数におけるアフィン・ハリス・チャンドラ中心)、です。 この論文では、正標数という特殊な世界におけるカッツ・ムーディ頂点代数や包絡代数の中心的な構造について研究しています。面白いのは、標数がゼロの場合にはこの中心はスカラ値だけでごく単純なのですが、正標数になると突然、非常に豊かな構造が現れるという点です。 著者たちは、ラングランズ双対群に関するオペルのモジュライ空間上の関数環との間に、正準な同型が存在することを証明しました。具体的には、フロベニウスねじれ円盤や穴あき円盤上のオペルという、非常に高度な幾何学的対象を用いて中心の正体を突き止めています。 特に注目すべきは、この結果が単に標数ゼロの結果を剰余類で考えただけのものではないということです。正標数ならではの独自の現象が起きていて、中心の次数が標数ピー倍に跳ね上がっている様子には、正標数特有のダイナミズムを感じますね。数論的な視点から代数幾何学的な道具を巧みに使い、中心のスペクトルを明確にした素晴らしい成果だと思います。
  9. 9. Lift of the Trivial Representation: The Nonsplit Type $D$ Case 2609.23675v1
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    9本目は、ワンユ・ツァイさんによる、「Lift of the Trivial Representation: The Nonsplit Type D Case」(自明な表現のリフト:タイプディーの非分裂ケース)、です。 この論文では、実スピン群のタイプディーにおける自明な表現のリフトという、かなり専門的な現象について探究しています。もともと、分裂型のグループではこのリフトが小さな表現のすべてを網羅することが分かっていましたが、非分裂型でも同じことが言えるのか、という疑問がこの研究の出発点になっています。 著者はラングランズパラメータを用いて具体的な表現を構成し、それらがリフトによってすべて得られるかを丁寧に検証しました。その結果、非分裂型では分裂型とは異なる面白い現象が起きていることが分かりました。グループの種類によって、リフトがすべてを網羅する場合もあれば、一部しか得られない場合、さらには完全に消えてしまう場合まであるという、非常に多様な結果が得られています。 単に計算して終わりではなく、低ランクの具体例を挙げて定数の挙動などを詳しく記述している点に、著者の誠実な姿勢が感じられます。表現論と幾何学が交差する非常に深い議論が展開されており、読み応えのある内容となっています。
  10. 10. A bar operation on the double affine Hecke algebra 2609.23866v1
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    10本目は、ドゥーガル・デイビスさん、イヴァン・ロゼフさん、カルダー・モートンファーガソンさんによる、「A bar operation on the double affine Hecke algebra」(二重アフィンヘッケ代数上のバー演算)です。 この論文では、対称化可能なカッツ・ムーディ群に関連するアフィンヘッケ代数に対して、バー演算と呼ばれる操作を構築しています。もともとカズダン・ルシュティグ理論で使われていたこのバー対合は、有限型のヴェイユ群ではとても便利な道具なのですが、無限群であるアフィンや二重アフィンのケースでは、最長元が存在しないため、単純に同じ式を使うことができません。そこで著者たちは、幾何学的な視点からこの問題を解決しようと試みました。 具体的には、カシワラ旗多様体や混合ホッジモジュールの次数付き代数などを用いて、標準的な類を定義しています。ただ、ここで面白いのが、計算結果が無限級数になってしまい、そのままでは代数を保存しないという壁にぶつかったことです。そこで、スモール完備化とラージ完備化という二種類の位相代数を導入することで、バー演算を環の自己同型として適切に定義することに成功しました。 特にレベルゼロの場合には、チェレドニクの二重アフィンヘッケ代数の局所化に対する具体的な組み合わせ論的な公式を導き出しています。この演算は一般には対合になりませんが、格子のパラメータを特定の値に設定すると対合になるという性質を持っており、非常に精緻な構成になっています。
  11. 11. Gauge invariants raised from commutators of unimodular Hopf algebras 2609.24523v1
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    11本目は、ジファ・ワンさんとリビン・リさんによる、「Gauge invariants raised from commutators of unimodular Hopf algebras」(ユニモジュラー・ホップ代数の交換子から得られるゲージ不変量)、です。 この論文では、有限次元のユニモジュラー・ホップ代数における交換子という概念に注目して、そこから不変量を構築しようとしています。もともと群論にある交換子の考え方を、より広いホップ代数の枠組みに広げたいという意図があるようですね。特に、代数構造は変えずに余積や対 antipode だけを変更するツイストという操作を行っても、変わらずに残るゲージ不変量を見つけ出すことが目的です。 著者たちは、ある要素とその共役の積として交換子を定義し、それらが作る部分代数によってホップ代数を割ると、結果として可換な構造が得られることを証明しました。さらに、中心的な要素と積分を用いることで、ツイスト操作に対して不変な量が存在することを示しています。 具体的に、有限群の群代数に適用すると、互いに可換な要素のペアやトリプルの数に関連する不変量が現れます。また、ドリンフェルト・ダブルや制限量子群といった例でも計算が行われており、理論的な枠組みが実際の計算にまで落とし込まれている点に、非常に丁寧なアプローチを感じます。
  12. 12. Nonvanishing of cohomology for groups 2609.24573v1
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    12本目は、ティアゴ・クルスさんとレネ・マルチンジクさんによる、「Nonvanishing of cohomology for groups」(群のコホモロジーの非消滅)、です。この論文では、有限群のコホモロジーがいつゼロにならないかという問題に挑んでいます。具体的には、ある正標数の体において、1次のコホモロジー群がゼロでなければ、それ以上のすべての次数でもゼロにならないという予想を証明しました。 アプローチがとても力強いですね。彼らは整数係数の群コホモロジーという、より強い視点からアプローチしています。バー分解やコインバリアント複体の微分行列を解析し、スミス標準形を用いて整数の小行列式を調べることで、群のアーベル化の大きさが、すべての正の次数における整数群ホモロジーの大きさを割り切るという定理を導き出しました。 この結果から、群代数のホッホシルトコホモロジーが、体の標数が群の大きさを割り切る場合に常にゼロにならないことなども分かっています。交換子部分群の構造という群論的な性質が、コホモロジーという代数的な性質を直接的に縛っている点に、非常に深い繋がりを感じます。有限群のモジュール圏を理解するための、強力な枠組みを提示した研究と言えるでしょう。
  13. 13. One-periodic category of twisted complexes, Cohen-Macaulay modules and differential modules 2609.24580v1
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    13本目は、ジョセフ・ウィンスピアさんによる、「One-periodic category of twisted complexes, Cohen-Macaulay modules and differential modules」(ねじれ複体の1周期圏、コーエン・マコーレー加群と微分加群)、です。 この論文では、三角化された軌道圏という概念に、1周期的な強化を加えるという挑戦をしています。具体的には、有限次元の次数付き代数で、かつ大域次元が有限であるという設定のもとで、軌道圏を微分加群やコーエン・マコーレー加群を使って表現することを目指しています。 著者は、ねじれ複体の1周期的なゼット圏を構築することで、この問題に取り組みました。特に注目したいのが、微分加群の定義を次数付き代数へと拡張した点です。これにより、微分加群の圏がフロベニウス完全圏になることを証明しています。 最終的に、三角化された軌道圏が、ある代数の拡張上の極大コーエン・マコーレー加群の安定圏と等価であるという結論を導き出しました。これまで次数がない代数で得られていた結果を、次数付きのケースまで一般化したわけですね。次数付き代数の構造をうまく利用して、表現論的な視点から橋渡しをした構成が見事だと思います。
  14. 14. A non-spatial frame of smashing ideals 2609.22371v1
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    14本目は、math.CTからのクロス投稿で、トビアス・バーテルさんとドリュー・ハードさんによる、「A non-spatial frame of smashing ideals」(スマッシングイデアルの非空間的なフレーム)です。 この論文は、テンソル三角幾何学という分野で、ずっと疑問視されていた問題に一つの答えを出したものです。具体的には、可換環の導来圏におけるスマッシングイデアルのフレームが、常に空間的であるかどうかという問いに、ノーという答えを突きつけました。 研究の手法がとても巧妙で、まず問題を導来圏という複雑な世界から、純粋に代数的な問題へと落とし込んでいます。そして、ニル・カントール環という特殊な環を構築して反例を示しました。この環は、原子を持たないブール代数と体を使って作られていて、切断多項式環の直極限として定義されています。 驚いたのは、このニル・カントール環のイデアルのフレームが、サイズとしては非常に巨大であるにもかかわらず、点としては一つしか持たないという結果です。これは、望遠鏡予想が激しく崩れていることを意味しています。理論上の想定が、具体的な構成によって鮮やかに覆された快感がある論文ですね。
  15. 15. Tree Bricks and Finite Tree Automata 2609.22406v1
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    15本目は、math.COからのクロス投稿で、アノイ・セングプタさんによる、「Tree Bricks and Finite Tree Automata」(ツリー・ブリックと有限木オートマトン)、です。この論文では、表現論とオートマトン理論という、一見すると離れた二つの世界を掛け合わせています。具体的には、有限次元の零関係代数上のツリー加群に注目し、その自己準同型環がスカラーのみで構成される、いわゆるブリックという概念を、有限木オートマトンの言葉で書き換えようとしています。 著者は、木のデータをルートを持つ音節木として符号化し、それを認識するための決定性有限ボトムアップ木オートマトンを構築しました。ここで面白いのが、ブリックであるための条件を、因子部分木と像部分木の重なりがないことという組み合わせ論的な条件に落とし込んだ点です。最終的に、このオートマトンによる定義が、表現論におけるブリックの定義と一致することを証明しています。さらに、ケーニヒの直線彩色定理を使って、矢印のアルファベットを効率的に圧縮する工夫まで盛り込まれています。ただ、ブリックとなる木の集合が正則木言語になるかどうかは未解決のままで、このグローバルな条件の壁に挑む姿勢には、非常に知的なワクワク感がありますね。
  16. 16. Local cohomology with Schubert support on compact Hermitian symmetric spaces 2609.22960v1
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    16本目は、math.AGからのクロス投稿で、マイケル・パールマンさんによる、「Local cohomology with Schubert support on compact Hermitian symmetric spaces」(コンパクトエルミート対称空間上のシューベルト支持を持つ局所コホモロジー)、です。 この論文では、コンパクトエルミート対称空間の中にあるシューベルト多様体を支持とする局所コホモロジー層について研究しています。これらの層を、ホッジろ過とウェイトろ過の両方を持つ混合ホッジ加群として扱うのがポイントです。 代数幾何学や可換代数において、局所コホモロジーの単純組成因子やウェイトろ過を決定することはとても重要な問題ですが、局所完全交差でない多様体については、これまでほとんど分かっていませんでした。そこで著者は、すべてのリー型に適用できるルート理論的な構成を用いて、統一的で具体的な記述を試みています。 特に、パラボリック・ヴェルマ加群の間の写像が最大ランクであることを示したことで、複体をコスズル複体に分解し、組成因子を具体的に特定することに成功しました。ラグランジュ・グラスマン多様体などでは、厳密分割やシフト付きディックパターンという組み合わせ論的なルールに翻訳されており、数学的なパズルを解くような緻密なアプローチに驚かされます。 最終的に、すべてのシューベルト多様体に対してウェイトろ過を計算するための包括的な枠組みを構築し、リー理論と特異点論の架け橋となる成果を上げました。
  17. 17. Unique mutation cycles of nucleus-extension quivers 2609.23018v1
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    17本目は、math.COからのクロス投稿で、ユーハン・リさんとハイヤン・ジュさんによる、「Unique mutation cycles of nucleus-extension quivers」(核拡張キバーの唯一のミューテーションサイクル)、です。 この論文では、クラスター代数の理論において、フォミンさんとネヴィルさんが掲げた長いミューテーションサイクルの唯一性という予想を、すべてのランクで証明しています。具体的には、核拡張キバーと呼ばれる構造を持つキバーにおいて、ラベル付きミューテーショングラフの中にある単純なサイクルがただ一つしか存在しないことを明らかにしました。 この証明のために、著者たちは閉じた核という概念を導入し、ミューテーションの状態を三つのステータスに分けて分析するという、非常に緻密な戦略をとっています。特に、ある頂点から出発したミューテーション列が二度と元のキバーに戻れない出口という概念を使って、指定したサイクル以外の道はすべて行き止まりであることを示した点が実に見事です。 この結果によって、関連するクラスターモジュラー群が無限巡回群であることが分かりました。単に予想を証明しただけでなく、核の外側に任意の大きさの非サイクル部分を持たせられることを示したため、適用範囲が大きく広がったのが嬉しいポイントですね。
  18. 18. Octonions, Albert vectors and the group ${}^2 \mathrm{E}_6(F)$ 2609.23109v1
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    「John N. Bray、Yegor Stepanovさんほか」による「Octonions, Albert vectors and the group ${}^2 \mathrm{E}_6(F)$」です。この論文はmath.RT分野の研究を扱っています。詳細については論文をご参照ください。
  19. 19. Counting tangles in coverings of closed 2-orbifolds via ribbon categories 2609.23652v1
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    「Adam Klukowskiさん」による「Counting tangles in coverings of closed 2-orbifolds via ribbon categories」です。この論文はmath.RT分野の研究を扱っています。詳細については論文をご参照ください。
  20. 20. Kodaira fibres and wrapped Floer cohomology 2609.23884v1
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    「Yanki Lekiliさん」による「Kodaira fibres and wrapped Floer cohomology」です。この論文はmath.RT分野の研究を扱っています。詳細については論文をご参照ください。
  21. 21. Quasi-overlap and quasi-grouping functions on bounded pseudo-ordered sets 2609.23987v1
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    「Xue-ping Wang、Hong-fei Liuさん」による「Quasi-overlap and quasi-grouping functions on bounded pseudo-ordered sets」です。この論文はmath.RT分野の研究を扱っています。詳細については論文をご参照ください。
  22. 22. The Auslander--Reiten conjecture for quantum complete intersections 2609.24007v1
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    「Weiheng Xiaさん」による「The Auslander--Reiten conjecture for quantum complete intersections」です。この論文はmath.RT分野の研究を扱っています。詳細については論文をご参照ください。
  23. 23. Geometry around unramified CM points 2609.24667v1
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    「Yuta Takayaさん」による「Geometry around unramified CM points」です。この論文はmath.RT分野の研究を扱っています。詳細については論文をご参照ください。
  24. 24. Algebraic independence of periods of Anderson modules and their hyperderivatives 2609.24699v1
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    「Andreas Maurischat、Changningphaabi Namoijamさん」による「Algebraic independence of periods of Anderson modules and their hyperderivatives」です。この論文はmath.RT分野の研究を扱っています。詳細については論文をご参照ください。
  25. 25. On the inductive blockwise Alperin weight condition for type $\mathsf B$ and type $\mathsf C$ 2609.24774v1
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    「Baoyu Zhangさん」による「On the inductive blockwise Alperin weight condition for type $\mathsf B$ and type $\mathsf C$」です。この論文はmath.RT分野の研究を扱っています。詳細については論文をご参照ください。
  26. 26. Free Immersions in Critical Dimension from Lie Groups 2609.24777v1
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    「Minh-T\^am Quang Trinhさん」による「Free Immersions in Critical Dimension from Lie Groups」です。この論文はmath.RT分野の研究を扱っています。詳細については論文をご参照ください。
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